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著作権法豆知識 第五回 「著作者」と「著作権者」
こんにちは。
第五回は著作財産権・・・に行く前に、著作権法独自の用語について解説します。
 著作権は
 1.著作者人格権
 2.著作財産権
 この二つに分かれます。これはもうお話しました。

 しかし、一般に「著作権」と呼ばれているものは、実は後者なのです。
 ただ「著作権」と言った時は、「著作財産権」のことを指すのです。
 ・・・分かりますか? 分かりませんよねw 解説していきます。

 著作者人格権は、一身専属と呼ばれます。要するに、他人に譲り渡すことができないのです。
 これは著作者人格権が、作者本人を守るべきだ、という発想からです。

 たとえば私が、自分の顔を自画像として描いたとしましょう。タイトルは「我が名はgase2」としました。
 そしてそれをある展覧会で発表したら、次の日に、タイトルが「我が名は『キング・オブ・長文駄文』」と変えられているのです。
 私はとても恥ずかしい思いをしました。展覧会の主催者に対して「タイトルを元に戻せ!」と言いたいわけです。自分でも気にしてるんですからw
 
 もちろん、この場合は、絵の作者である私が著作者人格権を持っているわけですから、そのうちの一つ、前回お話した同一性保持権を主張すればいいわけです。これは「タイトルや作品の中身を、勝手に変えられない権利」でしたね。 
 でも、著作者人格権が、他人に譲り渡せるものだとしたらどうでしょうか?

 作品を展覧会で飾ってもらうには、画商の人に絵を買ってもらわなければいけない。
 でも画商の人が、絵を買う交換条件として、著作者人格権の譲り渡しを求めたとしましょう。
 私が売れない画家なら、それでいいと言ってしまうかも知れません。
 しかし、そうするとどうなるでしょうか。
 さきほどのようなタイトルの改変が行われた時に、既に自分には著作者人格権がないわけですから、タイトルを元に戻すためには、画商の人に頼み込んで、代わりに要求してもらう必要があるのです。
 自分が作った作品の題名が勝手に改変されてしまったのに、自分にはなんの権利もなく、権利をあげた人に頭を下げてお願いしないと、元に戻してもらえない。
 そんなことがないように、著作者人格権は一身専属なのです。
 人間の尊厳を守るための権利ですから、他人に譲れない――というか、他人が奪い取れないようにしているわけですね。

 一方で著作財産権は、他人に譲ることができます。
 悪名高いJASRACなどは、作曲者や作詞者から、著作財産権を譲り受けています。
 だから、著作財産権に属する様々な権利――複製権(コピーしたらダメ)、上演権(勝手に演奏したらダメ)、公衆送信権(ネットに上げたらダメ)――は、作者が持っているのではなく、JASRACが持っているのです。
 一般には、JASRACは「音楽クリエイターの著作権を、忙しいクリエイターに代わって管理している団体」というイメージがありますが、正確にはちょっと違います。JASRACが顔を真っ赤にして取締りを行うのは当然です。なぜなら、彼らが管理しているのは他人の著作権ではなく、クリエイターから譲り受けた(奪い取った?)自分の権利だからです。

 このように、著作財産権は、譲渡したり、売ったり、買ったりできます。
 ですから、「著作財産権を持っている人=その作品を作った人」とは限りません。
 一方で、作品を作った本人である著作者は、一身専属の著作者人格権を持っています。
 そこで、両者を次のように呼ぶことになりました。

 作品を作った人 = 著作者人格権がある人 = 著作者
 著作財産権を持っている人 = 著作権者 

 一般にニコ動で「権利者」と呼ばれるのは、後者になります。
 先ほども触れましたが、著作財産権には、複製権、上映権、上演権、公衆送信権・・・などなど、一般的に侵害が問題になるほとんどの権利が含まれています。
 ですから、「著作財産権を持っている人を、『著作権者』と呼んでしまってもいいだろう」ということで、このように呼んでいるのです。
 そういうわけで、この業界ではただ「著作権」という時は、通常著作財産権を指します
 ただ、この呼び方は慣れるまではちょっと紛らわしいので、このコラムでは、出来るだけ「著作財産権」と呼んでいくことにします。

 ***

 さて、今回は以上になります。
 次回以降は、今回触れた著作財産権の中身について触れていこうと思います。
 数が多いので、何回かに分けてお届けするつもりです。

 では!
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