iM@S架空戦記を中心としたニコマスの感想サイトです。

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【アイマス×FM1】 『@ Minefield』 mission-19(Bpart)
 テンダスP
 

 青臭ぇなあ…と思いながら見てたんですが、アミとボビーの会話の辺りで涙腺が…。
 このPの作品を追ってて良かったですね。
 一寸の虫にも五分の魂。
 中二病にもひとひらの真実。

 ま、顔グラが拡大を繰り返すのは何のことか良く分かりませんでしたけどw 能の型でも、たまに何を表してるのか、説明を受けないと全く分からないのがありますが、あれと似てますねw これは何を表してるんでしょう? (※追記 判明しました。エントリの末尾で書きます)。
 あと、フォントはひょっとして例の動画とかの影響なんでしょうか。全然気にしなくていいんですけどね。
 たとえば能では、二人の役者が同じ曲を演じたら、最初から最後まで同じ型をやって終わるわけです。間違えたり、勝手に変えたりしてはいけない。なぜか? それは、「どんな型をするのか」は、鑑賞の対象ではないからです。ヒラキをするところで、サシをしたり、足拍子をしたりすると、お客さんは冷めてしまう。お客さんは、「何をやるか」ではなく、「どんな風にやるか」を鑑賞しに来てるからです。ヒラキをやる場所では、ヒラキのやり方(How)を見に来てるわけであって、そこで一体どんな型をやるのか(What)を見に来てるわけではない。だから、間違えてはいけないんです。
 アイマス架空戦記も、似たようなところがあります。どんなインターフェイスで、どんなフォントで、どんな独創的なキャラ付けで…そんな「What」の架空戦記は、確かに素晴らしいとは思いますが、実は、残酷なことを言えば、それをやって面白いのは、一部の才能がある人だけだと思います。このやり方だと視覚的なセンスなど多方面に渡る技術や能力が必要になってくるので、シナリオを作るのが好きなだけの人では、すぐに限界が見えてしまうんですね。
 私は誰もが皆、無理してそんな「豪華な」架空戦記を目指す必要はないと思ってます。画面下に単色のウィンドウがあって、MSゴシックで、ニコマスの定番通りのキャラ設定で、立ち絵の腰から下が切れてて…それでいいじゃないですか。私の知る限りほとんどの架空戦記は、むしろその定番通りの「型」のなかで、どのような架空戦記をやるのか(How)が面白いものばかりです。
 というか、他人と同じことをやることが、なぜ恥ずかしいことなんでしょう? 現代人は、「私は、他人と違わねばならない」という強迫観念に取り憑かれ、「個性」やら「オリジナリティ」やらを信仰してしまっている部分があるように思います。しかし、胸に手を当て、深呼吸をしながら、ゆっくりと考え直してみましょう。人と同じであるということが、そんなに「悪」でしょうか? まずは皆と同じことをやって、その中でどうしても生まれてしまう他者との微妙な違いだって、やっぱり「個性」でしょう。
 そしてニコマスの一視聴者として見ている限り、私にとって、作品の「個性」というのは、その程度で十分なんです。「俺は人とは違うぜ!」なんて言わなくていい。無理して人と違おうとせずに、自分が他人と同じでいいと思う部分は同じでやればいいし、「ここは皆と同じになりたくない。俺のアイディアや主張を見て欲しい」と思う部分は、自分の思う通りにやればいい。それが自然な「個性」というものでしょう。「他人と違わなければならない」という強迫観念が、むしろ作中に表れる作者の個性を歪めているのではないか、というのは、ニコマスに限らず現代の文芸作品全般を通してよく思うことです。
 もちろん、この個性論は「だからお前も他人と同じことをしろ。他人と少しだけ違うのが本当の個性だ。お前が好き勝手にやることは、それはただのワガママであって、『本当の個性』ではない。だから皆の決めたルールに従え」などという風に、他人に画一的なルールを強制するために使われやすいという弱点があって、全体主義の影がチラつくわけです。だからこそ、現代でこの考え方はどちらかというと隅に追いやられてるんですが、当然、長所もあります。それはこれといって個性のない人、独創性がない人でも、能やアイマスの「型」を覚え、自分が特に「独創的」なことを思いつかない部分は型通りやって、何かいいアイディアがある部分だけ自分の好きなことをやれば、自分が何も思いつかない部分については、偉大なる先人たちが作り上げた「型」が、コンスタントな面白さを提供してくれるという点です。ノベマスで言えば、千早のやよいへの愛やら、萩原建設ネタやら、そこら辺のことですね。そういう定番ネタでシナリオの大部分を埋めつつ、自分のやりたいところだけ、好きなことをやればいいわけです。
 失礼な言い方ですが、ニコマスでこれだけ素晴らしい傑作架空戦記が生まれてきたのは、それを作った架空戦記Pたちが「独創的な個性」やら「天才的な発想力」を持っていたからではないと思います。彼らの中に「天才」なんて一人もいなかった。ただ、彼らはニコマスという「型」を使うのが、非常に上手かったんだと思います。型にハマって終わりでもなく、型をぶっ壊すことに「反体制」の快感を覚えるでもなく、自分のアイディアより型のほうが面白いと思ったら、素直に型通りやり、「これはニコマスの定番から外れるが、絶対にこっちの方が面白い」と思ったら、それをやる。その間合いの見極めが卓越して上手かった人たちの名が、今では綺羅星の如く輝く、ニコマスの殿堂に飾られているのではないでしょうか。
 ただし、濃い味のポテチばっかり食べていたら、たまには穏やかな甘味の和菓子が食べたくなるように、またそんな和菓子ばっかり食べていたら、そのうち化学調味料がわんさとかかったスナックをまたかじりたくなるように、「個性的な」ノベマスと、型を上手く使った「個性のない」ノベマスというのは、最終的にはどっちもどっちです。むしろ片方だけになってしまっては困る。けれども、その「個性のない」ノベマスというのも、れっきとした「個性を表現するための手段」であるのだ、ということを主張して、「個性のない」ノベマスを作っていることに悩むノベマスPの皆さんへのエールとしたいと思います。

 以上です。

■追記
 「中二病」などと書いてますが、この作品のシナリオは現在連載中の架空戦記では屈指です。シリアスが魅力な作品の中では、間違いなく5本の指に入ります。いや、3本かな?w
 それなのに文中にこの作品の「良さ」についてほとんど言及がないのは、それは自分や架空戦記民にとっては分かりきった話なので書いてないだけです。
 ただ、自分の視点から見るとテンダスPの「クサさ」と「カッコよさ」、「青臭さ」と「人情味」のバランスは常に際どいものがあり、いつも見てて心が揺れます。「このシーンを見て、何人かが視聴をやめたのではないか」と感じるような、危なっかしいものを感じることすらあります。
 しかし、それでも彼の作品…というより彼自身には、行く先を見届けたいと思わせる魅力があるため、私はこうして作品を追っているし、どうかなあと思うこともある一方で、泣かされたりしてるわけです。
 いつも当たり障りの無い定番ギャグで楽しく笑わせてくれる作品もいいですが、こういう作品もいいじゃないですか。また芥川龍之介の言葉でも借りてみましょう。

 好人物は何よりも先に天上の神に似たものである。第一に歓喜を語るのに好い。第二に不平を訴えるのに好い。第三に――いてもいないでも好い。

 自分にとってテンダスPはまさに、このような好人物ではない人物です。だからこそ、芥川龍之介のいう好人物の三番目の属性は、彼には当てはまらないのです。

■再追記
 例の顔拡大のエフェクトは、原作の演出の再現だったそうです。えー、最後にゲームやったのが相当前なので、完全に忘れてましたw お騒がせしました。申し訳ありません。
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フレームやフォント、三点リーダなどなど昨今話題になっているのはまさに「おまえらもっと型をしっかりせんかい!」ということである、と僕は理解していました。

たとえば大好きな「伊織立志伝・幻戦記」でも、あれがMSゴシックでフレームが半透明なら雰囲気台無しだと思うのです。

ちょっと踏み込んだ演出についても「それだって映画やドラマ、アニメなどで培われた型を使いこなせ!」ってなことであると。斜めの構図は視聴者に不安を伝えるとか、ミラーショット、ズーム、パン、みんな映像の文法ですよね。それを知っていて使いこなせれば視聴者に一定の意味を伝えることができるという。

……なんだかgase2さんのところでのコメントはいつも文句ばっかり言ってるような気がしてきましたが(笑)おっしゃっていることはほとんど同意なんです。
オリジナリティについてとか、演出を入れるとシナリオ力以外の能力や知識が要求されることなどまさに!ってかんじですよね。
ただ、きちんとしていないノベマスって僕の感覚からすると誤字たっぷりの小説のようなもので、引っかかることが多すぎて内容を吟味できない。そこをがんばっていただけるとわがままな一視聴者としてはむちゃくちゃ助かるんです。内容以前の問題で視聴を打ち切ったり、そもそも見る気になれない作品が数多くあって、その中には実はすごく良い作品があったんじゃないか……と悶々とすることもありますので。

とはいえ、僕の感覚も
・おっさんで
・小説読みで
・ノベルゲーム、ADVゲームやり倒しで
・映画ドラマアニメみたおしていて
・ニコマスみたおしていて
という社会人にあるまじき感覚なので(笑
どこまで一般化できるか微妙なものではありますが。
T_U | URL | 2010/03/31/Wed 08:25 [編集]
 T_Uさんこんにちは!

 いや、こちらも仰りたいことは分かりますw というか、これは最先端の議論なので、当然簡単には割り切れない問題です。それを数時間で1エントリにすると、色んなことを省略し、反対側の立場の意見を全く書かないので、まあ、こんな風になるわけですねw だから突っ込みどころが多いのは承知してます。
 また付け足しというか弁明を書いてるので、詳しいことはそちらで書きましょう。今度は早く出来そうですw
gase2(雅雪P) | URL | 2010/03/31/Wed 23:08 [編集]
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